
今の仕事に将来性感じないし、転職したいな…。
でも、会社辞めるのは不安すぎる…。
こんな悩みを抱えている方へ。今の会社を辞めて転職するのは、かなり勇気がいりますよね。
でも実は「会社にいながら新しい仕事に挑戦する方法 = 社内キャリアチェンジ」があります。
私自身、会社を辞めずに事務職から組み込みエンジニアになり、社内キャリアチェンジを果たしました。
そんな自分の体験談も交えつつ、社内キャリアチェンジのメリット・デメリット、成功させるポイントを解説します。
- 社内キャリアチェンジとは?
- メリット・デメリット
- 成功させるためのコツ
- 筆者の体験談(事務職→エンジニア)
社内キャリアチェンジとは?
定義:同じ会社の中で職種や部署を変えること
社内キャリアチェンジとは、会社を辞めずに職種や部署を変えて新しい業務に挑戦する働き方のことです。
他社への転職をせずにキャリアを広げられるため、安定を維持しつつキャリアチェンジが可能です。
特に、専門性を高めたい人や将来的に市場価値を上げたい人にとって、社内キャリアチェンジは現実的な選択肢となります。
「社内異動」「社内転職」とも呼ばれる

社内キャリアチェンジは、「社内異動」や「社内転職」、「職種転換」などと呼ばれることもあります。
異動は従来からある制度ですが、最近は単なる配置換えではなく、本人の希望やキャリアプランに沿った転職型の異動も増えています。
呼び方の違いはありますが、いずれも「社内でキャリアを変える」という本質は同じです。
最近はジョブ型雇用の広がりで注目度UP
近年、日本企業でもジョブ型雇用が広がりつつあります。
「ジョブ型雇用」とは、専門職ごとに求められるスキルを明確にし、採用や社内での配置・異動を柔軟に行う流れです。
その影響で、社内キャリアチェンジの注目度が高まっています。安定を保ちつつ新しい職種に挑戦できる点は、転職に比べてリスクが低く、多くの社員にとって魅力的なキャリア形成の方法となっています。
私が事務職からエンジニアに社内キャリアチェンジした理由
たまたまチャンスが巡ってきた

私は事務やアシスタント的な業務を担当していて、業務内容への不満があるわけではありませんでした。
しかし、たまたま組み込みエンジニアに挑戦するチャンスが巡ってきて、当時の上司から1週間ほどで結論を出してほしい、と告げられました。
「現状維持か、新しい道を選ぶのか?」
それまで転職なんて考えてもいませんでしたが、ひょんなことから自分の今後のキャリアを真剣に考えることになりました。
レベルUPした業務に挑戦したかった
事務職を継続するか、組み込みエンジニアになるか、決断を迫られた私は1週間かけて悩みに悩みました。
そして出した結論は

挑戦しないと後悔しそうだし、組み込みエンジニアを目指してみよう!
でした。
当時は組み込みエンジニアがどれくらい大変かも分かっていなくて、未知の世界。不安も大きく、正直なところ自分の決断にも自信があったわけではありません。
それでも最終的に、「実際に経験してみないと分からない」「絶対に難しそうだけど、自分でもできるのか挑戦してみたい」という気持ちが勝ち、社内キャリアチェンジの道を選びました。
社内キャリアチェンジのメリット(体験ベース)
実際に私が社内で事務職からエンジニア職になった経験から、「社内キャリアチェンジってこんなところが良いよ!」というメリットをお伝えします。
安定した環境の中で挑戦できる(収入・福利厚生は維持)

社内キャリアチェンジの最大の魅力は、安定した環境を維持しながら挑戦できる点です。
給与や福利厚生はそのままなので、生活基盤を崩さずに新しい分野に挑戦できます。
私も事務職からエンジニアに挑戦した際、収入面の不安がなかったため、学習や業務に集中できました。
社外への転職の場合、「辞めてから次の仕事までの給与は?福利厚生ってどれくらいしっかりしてる?」という不安を抱えていたと思うので、安心感を持って挑戦することが出来たのは大きなメリットでした。
未経験でも挑戦のチャンスがある
社内キャリアチェンジは、未経験でも挑戦できる可能性があります。
会社側も社内人材を育成するメリットがあるため、熱意や努力を示せばチャンスをもらえることがあります。
しかも、最近では人材育成のために教育やサポート体制が充実している企業も増えています。
私は10年以上前にキャリアチェンジしたのですが、当時はかなり少数派でした。そのため、業務に必要なスキルの多くを独学で身につける必要がありました。
一方、最近では社内でエンジニア職を目指す人を募集して、専用の教育カリキュラムまで準備されています。(羨ましい…!)
このように、未経験でも「やる気」と「努力」があれば、新しい職種に挑戦できるチャンスがあります。
社内で築いた人間関係が活きる

社内キャリアチェンジの強みは、人間関係や人脈が活かせることです。
会社に長く勤めている偉い人達は、異なる部署でもつながりがあったりします。そのため、新しい部署でも、これまでの信頼関係や実績を評価してもらえる場面があります。
他社への転職の場合はゼロから信頼を築く必要があるので、社内キャリアチェンジはその点が有利です。(ただし、「今の職場の人間関係が辛すぎる…!」という場合は転職などでガラッと環境を変えるのもアリだと思います)
私も社内でキャリアチェンジした時、わりと近くの部署への異動だったため、課内に慣れ親しんだ人もいて、環境の変化が小さく仕事を始めやすかったです。
社内キャリアチェンジのデメリット・苦労したこと
キャリアチェンジするまでに約2年かかった

キャリアチェンジの仕組みは会社によって異なります。
当時の私の状況と会社の制度に従うと、スキルを身につけて実際にキャリアチェンジするまでに約2年ほどかかりました。
ただし、これは10年以上前の事例で、現代では環境が大きく変化してエンジニアの需要も上がっているので、もっとスムーズにキャリアチェンジできる可能性も十分あります。
社内でのキャリアチェンジを促進する動きがあったり、研修カリキュラムが整備され始めたりしているので、早ければ数ヶ月でキャリアチェンジが可能なケースも多いのではないかと思います。
フルタイム勤務しながらの勉強がハード
社内キャリアチェンジでは、会社を辞めずに転職できるので収入の不安がない、というメリットがあります。
しかし、裏を返すと平日フルタイム勤務を継続しながら、さらに勉強時間を確保する必要があります。
私の場合も、通勤時間や定時後、休日などの多くの時間をスキル習得のための勉強に充てました。当時は趣味もセーブし、友人と遊ぶ時間もほとんどなく、なかなかハードモードな生活をしていました。
社外への転職であれば、「一旦会社を辞める」→「数ヶ月集中して勉強する」→「転職活動をする」というパターンも選べるため、勉強時間の確保は社内キャリアチェンジで苦労する点の1つです。
キャリアチェンジすると元の職種には戻れない

一度キャリアチェンジをして「やっぱり前の仕事の方がよかったかも…。」と思っても、元の職種に戻るのは相当難しいです。
実際に私も、エンジニアの仕事が想像以上に辛かった時「キャリアチェンジしないほうがよかったかな…。」という考えが頭とをチラつくこともありました。
しかし、社内といえどキャリアチェンジしたことで、会社からは相応の成果が求められます。
このようなプレッシャーもあるので、本当にキャリアチェンジしても後悔しないか、という点は事前にじっくり検討することを強くおすすめします。
社内キャリアチェンジを成功させるためのポイント
まずは社内の制度を確認

まずは社内にキャリアチェンジの公募制度があるかを確認してみましょう。
「キャリアチェンジ」というキーワードでは無い場合もあるので、それらしい制度が無いか社内の通知をチェックしたり、見当たらない場合は人事や総務へ問合せても良いかもしれません。
もし制度がある場合、少しでも早く準備をスタートできるように以下のような点もチェックしておきましょう!
- どんな業務があるか
- 必要なスキル
- 申し込み期限
- 試験の有無
- 研修の有無
自分から情報を調べ、制度を利用する姿勢は、やる気や主体性のアピールにもなりますよ。
上司や人事に相談するタイミング
上司や人事への相談のタイミングも重要です。
いきなり希望を出すのではなく、評価面談や1on1など、日常のコミュニケーションの中で「挑戦したい」と伝えておくと自然です。
上司が公募制度に詳しくない可能性もあります。その場合は、相談する際に以下のようなポイントを抑えて説明できると、上司からの信頼も得られてスムーズに進められる可能性がUPします。
- 公募制度の概要
- どのような職種に就きたいのか?
- 時期はいつ頃になるのか?
- 上司に協力してもらうことはあるか?
先駆者や希望部署のリサーチ

社内キャリアチェンジをする際に欠かせないのが、先駆者(=過去に同じようにキャリアチェンジを選んだ人)や、希望する部署の人へのリサーチです。
社外への転職だとかなり難易度が高いですが、社内であればハードルが下がるので、同期や先輩などの人脈を生かして事前にしっかり情報収集をしておきましょう。
先駆者に聞くこと
過去に同じようにキャリアチェンジを選んだ人には、以下のようなことを聞くとよいでしょう。
- どんな試験内容だったか
- どうやってスキル習得したか
- 実際にキャリアチェンジしてみた感想
特に「試験が用意されているけど具体的な内容が分からない」という場合、事前リサーチで情報を得たうえで試験対策をするのが効率的なルートです。
実際私も、自分で直接コンタクトを取ったり、上司経由で人を探してもらったりして、5~6人の先輩に事前に話を聞きました。そのおかげで勉強内容を絞って効率的に対策することができました。
希望部署のリサーチ
社内公募では理想的な業務内容が書かれていても、実際に配属されてみると忙しすぎるブラック気味な部署だった…。というケースもありえます。
そのようなパターンを事前に防ぐために、自分が希望している部署の状況を事前にリサーチするのも重要です。
まずは上司に相談する際に聞いてみるのも良いですし、既に配属されている同期や先輩がいたら、直接話を聞いてみるとリアルな実態が分かります。
公募している部署は人が足りていなくて募集しているはずなので、相当忙しい可能性もあります。
キャリアチェンジしてから「思っていたのと違った…!」と後悔しないよう、事前リサーチは時間を取ってしっかり行いましょう!
もし社内で難しい場合の選択肢
社内キャリアチェンジは有力な手段ですが、会社の制度や規模によっては実現が難しい場合もあると思います。
そのような場合におすすめの選択肢を紹介します。
副業や独学でスキルを磨く

社内で希望する職種が無い、制度が無いといった理由でキャリアチェンジが難しい場合は、副業や独学でスキルを磨く方法があります。
プログラミング、デザイン、マーケティングなど、オンラインで学べるツールは豊富です。実績や成果物(ポートフォリオ)を作成しておくことで、将来的に社外転職につなげられる可能性があります。
転職エージェントを使って社外も視野に
外部の転職エージェントを活用すれば、自分に合った求人情報を効率的に得られます。
転職エージェントは無料でキャリア相談可能なところも多く、自分の市場価値が測れるツールも用意されたりしているので、とりあえず登録だけしてみる、というのも立派な一歩です。
「未経験からエンジニアを目指したい人」におすすめの転職エージェントはこちら👇

まとめ
社内キャリアチェンジはリスクを抑えて挑戦できる道
社内キャリアチェンジは、給与や福利厚生を維持しながら新しい業務に挑戦できる方法です。
リスクを抑えつつ、新しいキャリアを歩んでスキルや経験を積み重ねることができます。
私のように事務職からエンジニアになった人もいる
私自身、社内で事務職から組み込みエンジニアへのキャリアチェンジを成功させました。
「未経験でも、やる気や努力次第で本当に変われる」ということを身をもって知ることができました。
まずは一歩を踏み出そう
私はたまたまチャンスが巡ってきて、運も味方して組み込みエンジニアになれました。
もしあなたがキャリアについて悩んでいるのであれば、「絶対にキャリアチェンジを成功させなきゃ」と気負い過ぎず、気軽な気持ちで最初の一歩を踏み出してみませんか。
社内の制度を確認してみる、とりあえず転職サイトに登録してみる、そんな少しの行動が、将来のあなたのキャリアを大きく変えるきっかけになるかもしれません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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