C言語に興味があるけど、プログラミング初心者でもできるかな…
文系からプログラミング系に転職するのはハードル高いかな…
このような悩みを抱えている方へ、C言語の勉強を始めてから実際に仕事にするまでのロードマップを紹介します。
私自身、事務職の時にC言語の勉強を始めて組込みエンジニアになった経験があるので、実体験たっぷりでお届けします!
「何から手をつけていいか分からない」という人は、この記事を読むことで道筋が明確になり、やるべきことが分かるようになります。
まずC言語でどんな仕事ができるか知ろう
C言語が使われている代表的な製品
C言語は、身のまわりの「動くもの」にとても広く使われています。
- 家電
- 自動車
- 医療機器
- ゲーム機
- 工場のロボット
「壊れたら困るもの」「早く正確に動かないといけないもの」ほど、軽くて処理が速いC言語が活躍します。

意外と身近な製品で使われてるね!
C言語エンジニアの仕事内容とは
C言語エンジニアの仕事は、機械や装置を「思った通りに動かす」ためのプログラムを作ることです。
新規で0からプログラムを作り上げるケースは珍しく、以下のように「すでに出来上がっているプログラム」に対して手を加えたり、保守するような仕事がメインです。
- 既存コードの修正
- 新しい機能の追加
- 問合せサポート
ホームページやアプリなどの直接人の目に触れるものではなく、目に見えない部分を支える縁の下の力持ちです。
一見地味なようにも思えますが、技術力が身につく職種です。
未経験でもC言語エンジニアが目指せる理由
C言語のエンジニアに限らず、そもそもIT業界全体で人手不足が進んでおり、2030年には約79万人もIT人材が不足する見込み、というデータもあります(参考:経済産業省| IT人材需給に関する調査)。
また、IPA情報処理推進機構の組み込み/IoT産業の動向に関する調査で、実に約90%以上もの企業が「人材の確保・強化」に課題を感じているという回答をしています。

実際に組み込み業界で働いている自分としても、

人足りてないなぁ…。
と常々感じています。本当に。
そのため、「未経験であってもやる気がある人なら歓迎!」というスタンスで、人材育成をして戦力を育てていく企業も増えてきています。
とはいえ、ゼロの状態から手取り足取り教えてもらえるケースはかなりレアなので、プログラミング等の基礎知識を身につけてから望むのがベターです。
STEP1|プログラミングの超基礎を身につける
C言語を始める前に、まずは「プログラミングって何をしているのか?」という全体像をつかむことが大切です。
特に最初は、専門的な知識よりも
- しくみを理解すること
- とにかく動くものを作ってみること
が重要です。特に自分で作ってみることが大切です。純粋に面白いですし、初めて自分が書いたプログラムが動いたときは「おお…動いた!」と感動しますよ。
プログラミングは「命令を書く」こと

プログラミングとは、パソコンや機械に「こう動いてね」と命令を書く作業です。
たとえば
“こんにちは”と表示して
今から言う数を足して
といった細かい指示を順番に書くことで、思い通りに動くプログラムが作れます。
初めて触れる方は、プログラミングって難しそう…というイメージがあるかもしれません。
しかし、基礎から一歩ずつ積み上げていけば、決して無理なことではありません。
最初からものすごいアプリを作ろう!と思うと心が折れてしまいがちなので、とにかく最初はハードルを低く低く設定して、焦らず一歩ずつ取り組んでいきましょう。
最初に覚える4つの基本(変数/条件分岐/繰り返し/配列)
最初に覚える基本は「変数」「条件分岐」「繰り返し」「配列」の4つです。
- 変数:データを入れる箱
- 条件分岐:もし〜ならこうする
- 繰り返し:同じ作業を何回も行う
- 配列:同じ種類のデータをまとめる仕組み
これらが分かると、かなりのプログラムが読めるようになります。
C言語の文法を学ぶ前に、この4つの考え方だけでも理解しておくと、その後の学習が一気にスムーズになります。
プログラミングにはパソコンと開発環境が必要
プログラムを書くには「パソコン」と「開発環境」が必要です。
開発環境ってどんな形?買うの?
と疑問に思った方は安心してください。
開発環境とは、プログラムを動かすために必要なソフトウェアのことで、無料で入手できます。
基本は自分のパソコンに開発環境のソフトウェアをインストールします(スマホでアプリをダウンロードする感覚です)。
Windowsなら「Visual Studio」が有名で使いやすいと思います。Visual Studioの環境構築については、以下の記事を参照ください。

しかし、最近ではサイト上で開発環境が準備されていて、自分のパソコンにインストールしなくてもプログラミングできるケースもあります。すごい時代だ…。
とはいえ、「自分は今後プログラミングを仕事にしていくんだ!」という方は、開発環境も仕事に必要になるスキルなのでぜひ最初にやることをおすすめします。
STEP2|C言語を基礎⇒応用の順に学ぶ

本やサイトを利用して体系的に学ぶ
準備ができたら、いざC言語学習のスタートです。
何事もそうですが、最初は基礎をじっくり学び、その後少しずつ応用的な内容を学んでいきましょう。
また、本やサイトを利用してC言語プログラミングに必要な知識を体系的に身につけていくのも重要です。
おすすめの無料学習サイト
無料でC言語の学習ができるサイトをまとめている記事はこちらです。

個人的には、この中でも特に 一週間で身につくC言語の基本 というサイトがシンプルで分かりやすいのではないかと思っています。
各サイトで特色があるので、自分に合うものを探してみてくださいね。
STEP3|コンピュータの仕組みをざっくり理解する
C言語はコンピュータにかなり近い言語なので、“中でどう動いているか”を少し知っておくと理解が一気にラクになります。
とはいえ、あまり難しい知識は不要で“ふわっと全体像を知る”ことが目的です。
C言語のプログラムがどこに保存され、どう読み込まれ、どう実行されるかの流れをつかむことで、バグの原因や動きの仕組みが理解しやすくなります。
CPU・メモリ・ストレージの役割
スマホやパソコンの性能表示で見たことがある単語ではないでしょうか。ざっくり説明するとこんな意味になります。
- CPU:すべての処理をする”脳みそ”のような部分
- メモリ(RAM):CPUの一時的なデータ置き場
- ストレージ(SSD/HDD等):プログラム本体等の保存場所
メモリ8GB、16GBなどの表記を見ると「メモリに写真とかのデータが16GB保存できるんだ~」と思うかもしれませんが、そうではありません。保存場所はストレージです。
メモリが多ければ多いほど、一度に処理できる量が多くサクサク動く、というイメージです。
この3つの役割をざっくり知るだけで、Cプログラムが「どこで動いているのか」をイメージしやすくなります。
C言語とコンピュータの関係

C言語はコンピュータの動きにとても近く、メモリの使い方やデータの置き方まで直接指定できます。
そのため、コンピュータの仕組みを少し知っておくだけで理解が大きく進みます。たとえば、
- 変数がメモリのどこに置かれるのか
- データを格納した場所を知るにはどうするか
など、仕組みを知っているとコードの意味がつながります。
とはいえ、完璧に理解する必要はありません。C言語はあくまでコンピュータを操るための“道具”なので、難しい仕組みを完璧に覚えなくてもOKです。
「しくみをイメージできる」だけでOK
未経験のうちから、CPUやメモリの専門的な動作を細かく理解する必要はありません。
大事なのは「なんとなくこういう流れで動いているんだな」とイメージできることです。
図を見たり、YouTubeでアニメーション解説を見るだけでも十分です。イメージがつくと、エラーの原因やプログラムの仕組みが理解しやすくなり、学習もスムーズになります。

自分は最初この本で勉強しました!ロングセラーの名著です
STEP4|自分で動くプログラムを作ってみよう
C言語の基礎がわかってきたら、次はいよいよ自分で“動くプログラム”を作るステップです。
実際にコードを書いてエラーを直す経験を繰り返すことで、理解が深まりスキルアップしていきます。

動くものを作ると理解が深まる
基礎文法を学んだら、実際に作ってみることで理解がぐっと深まります。
「変数はこう使うのか」「条件と繰り返しはこうやって組み合わせるのか」といった気づきは、手を動かさないと得られません。
また、エラーが出たときに調べる力も自然に身につきます。エラーメッセージがどういう意味のモノか調べて、解決方法を考えることの積み重ねで、知識がどんどん蓄えられていきますよ。
実際に動くものができると達成感もあり、学習のモチベーションがぐんと上がります。完璧じゃなくてOK!簡単なものを動かす経験が一番大事です。
動くものを作るって、ロボットでも作るってこと?難しそう!
と不安に思った方も安心してください。
まずはパソコンの画面の中で簡潔するもので十分です。簡単なものから始めて、慣れたら少しずつステップアップしていきましょう!
初心者におすすめの練習プロジェクト
初心者におすすめの練習プロジェクトは次の3つです。
- 電卓アプリ:変数・条件分岐の練習に最適。
- 数当てゲーム:乱数やループ処理を自然に学べる。
- 簡単なメモ帳アプリ(保存なし版):文字列処理の理解が深まる。
どれも100行程度で作れるボリュームなので、最初の制作にぴったりです。小さく作って、少しずつ機能を追加するやり方がおすすめです。
AI活用もアリ、ただし自分で書くことが大事!
最近はAIの進歩が目覚ましく、chatGPTやcopilotに
C言語でこんなプログラムを書きたいんだけど!
と伝えるとサンプルコードを表示してくれます。
初心者で右も左も分からない頃は、AIを活用してプログラムのイメージをつかむのも有力です。
ただし、AIが出力したコードを使いまわすだけでは自分のスキルは上がりません。
イメージがつかめた後は、実際に自分で手を動かして、エラーやデバッグを経験してスキルを習得していきましょう。
STEP6|現場で必要な「実務の知識」を学ぶ
ここからは “C言語を扱う現場で必要なスキル” を学びます。
C言語の文法だけでなく、実務では「チーム開発のルール」「コードの管理方法」「トラブルの調べ方」などが必要になります。
とはいえ、必要な知識は現場によって異なるので、最初は最低限でOK。少しずつ慣れれば十分戦力になります。
プロジェクト運用の基礎知識

現場では、1人ではなくチームで開発します。そのため以下のようなプロジェクトを進めるルールを理解しておくことが大切です。
- タスク管理
- レビューの流れ
- 計画と進捗管理
- 成果物のバージョン管理
最初は専門用語が多く感じますが、実際に現場に入れば毎日使うので自然と覚えます。
未経験の人はまず“どうやって仕事が進むのか”を軽く知っておくだけで安心して働けるようになります。
プログラム管理ツール(Git等)の基礎
C言語で書いたプログラムが完成したら、ツールを使って管理しておく必要があります。
「この機能追加しました!」「これはバグなので削除しました!」「納品したプログラムはこれです!」といった情報を残しておき、後で確認できるようにするためです。
ツールはGit(ギット、と読みます)が主流ですが、現場によっては他のツールを使うケースもあります。いずれのツールでも主な機能は以下になります。
- 保存(commit)
- 変更を共有(push)
- 他の人の変更を取得(pull)
- ブランチで作業を分ける
この4つができれば未経験としては十分スタートラインに立てます。
Gitは無料で1人でも使えるので、実際に作成したプログラムを登録して操作のイメージがつかんでおけると、さらにGoodです。
Linuxの基本操作
C言語の開発では、Linux(リナックス、と読みます)を使う企業がとても多いです。
Linuxとは?
コンピュータを動かすための基本的なソフトの一種です。ざっくり「windowsやmacOS等と同じようなもの」と思ってもらえればOKです
Linuxは最初は黒い画面でびっくりするかもしれませんが、触ればすぐ慣れます。覚えるのは基本のコマンドだけでOKです。
- ファイルを見る(ls)
- 移動する(cd)
- 編集する(vim / nano)
- コンパイルする(gcc)
これだけで、プログラムを書いたり動かしたりができるようになります!
コーディングルールを知っておこう

現場には「読みやすく、安全なコードを書くためのルール」があります。
具体的には以下のような内容が定められています。
- 変数名のつけ方
- インデントの揃え方
- コメントの書き方
- 禁止されている書き方
あくまで一例で、他にもチームごとに細かく決まっています。
組み込み開発ではチームでのルールだけでなく世界的に定められたコーディングルールに従う必要があり、厳格な対応が求められるので超重要です。
とはいえ、現場に飛び込む前にルールをすべて理解しておく必要はありません。

自分も10年以上現場にいますが、全然覚えきれません!
まずは「コーディングルールというものがあるんだな」ということを理解しておき、現場のチームに定められたルールを守る、という意識を持つことが大切です。
こういったルールを守ることで「この人は安心して仕事を任せられる人だな」という信頼につながっていきます。
STEP7|現場デビュー後の成長ステップ
未経験から現場デビューした後、実際にはどのような仕事をするのか?どうやって成長していくのか?について解説していきます。
最初に任される仕事
未経験で現場に入ると、最初のうちは“いきなり開発”ではなく、環境に慣れる期間として扱わるケースが多いです。
そのため、以下のような仕事を任せられます。
- テスト項目の実施
- ドキュメントの更新
- 仕様書の読み込み・用語の理解
プログラマーやエンジニアと聞くと「なんだかかっこいい!すごそう!!」というイメージがあるかもしれませんが、業務の内容は意外と地味だったりします(笑)

自分が初めて任されたのは、「機材を使って既存プログラムのテストを実施すること」でした!
テストは、今後自分が開発するプログラムが実際にどう動くか?を理解することにもつながり、とても勉強になります。
与えられた業務を着実にこなすことで、理解度やその後の成長スピードが大幅UPするので、
もっとバリバリ開発できると思ったのに…
と落ち込んだりせず、前向きに取り組みましょう。
現場の主な業務内容

C言語を扱う仕事は、プログラミングするだけではなく、他にもやることがたくさんあります。(むしろプログラミングする時間は業務全体の5%にも満たないかもしれません)
一例を挙げると、こんな感じです。
- 仕様書を読む
- 顧客と仕様調整する
- 設計書を書く
- プログラミングする
- レビューする
- テストする
- バグを直す
- マニュアルを作る
- リリース(納品)する
- 質問に回答する
- 説明資料を作る
意外にも、顧客への説明でパワーポイント資料を作成したり、レビュー(自分が作ったものを他人にチェックしてもらうこと)で論理的な説明が必要だったりと、コミュニケーションやプレゼンのスキルが必要な場面も出てきます。

自分もひたすらプログラミングするイメージでいたので、実際仕事にしてみると想像と違っていて衝撃でした…
既存プログラムの変更がほとんど
C言語を扱う現場では、 既存の巨大コード資産を引き継ぐ文化 が強いです。1から新規でソフトを作るケースは非常に稀です(自分は見たことないです)。
仕事でやる以上、効率的に品質のよいものを作ることが求められるので、ゼロから作り直すより、すでに実績があるプログラムをベースにちょこっと変える方が効率的で品質確保もしやすいのです。
未経験の自分に開発なんてできるかな…
と不安な人も「ベースにするプログラムに対するちょこっと変更」なら、なんとなく出来るかも!というイメージが持てるのではないでしょうか。
1年働くとどう成長できる?
未経験から始めたとしても、1年間しっかり手を動かしていれば、できることはかなり増えます。
例えば、こんなイメージです。
- プログラムの流れを自分で追えるようになる
- 仕様書の読み方が分かり、質問のレベルが上がる
- 小規模な機能なら一人で実装できる
- バグ調査〜修正まで自走できる
- 開発〜テストまでの一連の流れを理解する
このあたりまで来ると、企業からも「即戦力とは言わないけど、しっかり戦力になってる」と評価される段階に入ります。
1年の経験は、転職活動でも非常に強い武器になるのでまずは“1年続けて積み上げる”ことが大きな分岐点です。
まとめ|C言語は未経験でも“現場デビュー”を目指せる言語
学習のポイント
C言語はむずかしそうに見えますが、学ぶ順番をまちがえなければ未経験でも十分に現場を目指せます。
大事なのは、「文法 → コンピュータの仕組み → 小さな作品 → 実務知識」のステップを踏むことです。
挫折しないコツ
挫折しやすいのは、できない原因が分からないときです。
そのためにおすすめなのが、「動くものを作りながら学ぶ」方法です。電卓、メモ帳ツール、ちょっとしたゲームなど、自分で動くプログラムを作ると理解がグッと深まります。
また、コミュニティや質問サイトを活用したり、AIを試してみるのも効果的です。「分からない」をすぐ解決できる環境ほど、継続しやすくなります。
まずは一歩踏み出してみよう
C言語は学習者が少なく、企業が「育てる前提」で採用するケースも多い言語です。だからこそ、未経験でも十分チャンスがあります。
最初はむずかしい部分もありますが、ひとつずつ進めれば必ず成長できます。
まずは無料の学習サイトや簡単な環境構築から、小さく一歩踏み出してみましょう。あなたの経験は、必ず未来の強みになります。
未経験からプログラマー、エンジニアを目指したい!
という人は、こちらの記事も参考にしてみてください。(C言語特化では無いのでご承知おきください)

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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